「GODZILLA 怪獣惑星」
クリエイター連載企画

05.
美術監督:渋谷幸弘さん
音響監督:本山哲さん

最終回の第5回は美術監督の渋谷幸弘さん、音響監督の本山哲さんが登場です。

本作におけるお仕事を教えてください。

渋谷:
美術監督です。背景美術を統括するのが私の仕事です。
通常は美術設定、美術ボードと初期段階から作業に入るのですが本作に参加したのはコンセプトデザイン、設定が出来上がってからでしたのでそれに沿った美術ボードを作成し背景スタッフに指示、上がった背景のチェック、調整をしました。

本山:
この作品には、音響監督として関わらせて頂いております。
具体的には、キャストの選定(オーディション)、アフレコ時のキャストに対する指示出し、音楽の発注、効果音の打ち合わせ、セリフ・音楽・効果音を一つにまとめるダビングに関わっております。
音響に関わる方々のまとめ役、というところです。

担当から見た今回注力しているところを教えてください。

渋谷:
コンセプトデザインから外れることなく未来の地球を想像しながら背景を作成しました。自然、特に植物の表現に苦労しました。苦労が見えてしまったら良くないんですけど・・・。

本山:
いくつかありますが、やはり、お話の内容や主人公・ハルオの気持ちや想いを感じて欲しいので、セリフを含めて、音響によって、絵だけでは伝えられない部分をうまく伝えられれば良いと思っております。
他には、2万年の歳月が過ぎた地上が舞台ですので、見ている皆さんに、どんなところか興味を持って頂けるように出来ればと思います。現在から2万年も経っているので、地球もさすがに今と同じ、というわけではありません。
どのような世界なのかは、本編を観ていただければ分かると思いますので、なるほど、と思ってもらえると嬉しく思います。
また、「ゴジラ」の強さが伝わるとよいと思っています。
もちろん今までのゴジラも強かったですが、より圧倒的な力が伝えられるように頑張ります。

ゴジラへの思いを教えてください。

渋谷:
1960年生まれの私が小学生の頃、生まれてはじめて見た映画が「ゴジラ・エビラ・モスラ南海の大決闘」でした。夢中になって見た記憶があります。以来、新作を楽しみに待ってよく映画館に脚を運んだものです。

本山:
実はあまり「ゴジラ」というタイトルの映画は見たことがなく、「ゴジラ」=訳ありの巨大な怪物・怪物の代表、なイメージでした。
作品に携わることになり、「ゴジラ」=人を魅了するもの、というイメージに変わりました。
作品としては、主人公・ハルオ中心の話なのですが、ついついゴジラのことを気にしちゃうので、やっぱり「ゴジラ」はすごいですね(笑)

担当からみた見どころを教えてください。

渋谷:
遠い未来の地球を描きましたが、そうなってほしくない、見たくない世界です。

本山:
音楽の服部さんに作って頂いたいくつかのテーマの曲です。耳に残るように作って頂いたので、観終わった後にみなさんの印象に残っていると嬉しいです。いくつぐらいあったのか、皆さんも探して見てください。
また、今回効果音を担当して頂いている小山さんも、巨大生物「ゴジラ」に対して色々と考えて頂きましたので、こちらも楽しみにして頂ければと思います。

ファンに向けて一言お願いします。

渋谷:
「ゴジラ」と言えば街が破壊されて・・・と、街を描くのかなと思い本作に参加しましたが全く違い、驚きました。ファンの皆様も同じように驚くかなと思います。

本山:
「ゴジラ」という作品は、とてもたくさんあり、作品ごとにゴジラ誕生の理由があります。 この作品でも、「ゴジラ」とは何か、ということが描かれていますので、楽しみにしていてください。
あ、もちろん、主人公のハルオがどのように「ゴジラ」に対しているかも見てくださいね。個人的にはとてもカッコよく描かれていると思いますので!

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